派遣辞めたいと思ったらすべきこと
「派遣先がブラックで辛い」とか「派遣元がブラックでヤバい……」とかいろいろあると思います。私は派遣元がブラックで辞めました。
辞めていく人も少なくはないですが、辞めないでうまくつらい状況を良くすることができた方もある程度はいました。
派遣会社で少しだけ営業もやっていたときがあったので、そういう方々も、辞めた方々も、何人も見てきました。(そして最後は自分も辞めました……)
まぁ辞めたいと思う原因は人それぞれだと思います。
私が見てきた人の中には転職で辞めた人や、家業を継ぐから辞めた人もいました。結構少数派でしたが……。
多くの方は給与が少ないとか残業が多いとか、いろんな不満があるから辞めたいと思うことが多いですよね。
とはいっても急に収入がなくなったら困るから簡単に辞められないのも事実だと思います。
ではそんなときはどうすればいいのでしょうか?
派遣先がヤバいとき:営業に相談!
派遣先がヤバいときはまず営業に相談しましょう。ある程度対応してくれます。
時給アップとかになると少し難しいですが、パワハラ・セクハラとか長時間残業には対応してくれることが多いです。
なぜなら、残業などの労務管理は派遣元に責任があるからです。逆に言うと派遣先は違法な長時間残業があったとしても直接法的な責任を問われにくい立場なのです。
まともな派遣会社なら就労条件明示書や労働者派遣個別契約書などの契約書を発効していることが多いです。
派遣先会社・派遣元会社・派遣される方の間でこれらの契約書に署名していると思います。
この契約書には、労働紛争やクレームなどが起きた場合の担当者が明記されてることが多いので、その担当者に相談しましょう。
多くの場合は、担当者には営業の方、その事業所・部署の責任者の方がなっていることが多いです。
特に大手企業であれば2019年4月から労働基準法の改正により法律で定められた残業時間を超えて勤務した場合、罰則が設けられました。
この場合、直接責任を持ち、罰則を受けるのは派遣元企業になります。
なので、残業やパワハラ・セクハラなどで困っている場合は派遣元の営業の方などに相談しましょう。
派遣元がヤバいとき:転職・退職・労基に相談!
悲しいですが、派遣元に問題がある場合は辞めるしかありません。
残業代や最低賃金・交通費などの給与面や社会保険などは派遣元が決めていることが多いです。
給与やサポート体制はたいてい派遣元会社が管理していることが多いです。まれに給与計算などを派遣社員の方がやっていると言う会社もあるそうですが、滅多にないです。
なので給与をあげてくれないだとか、サポートが酷い場合は派遣元に交渉するしかありません。
ですがなかなか会社に個人が直接交渉して問題を解決するのは難しいです。
よくに給与面だと上げたくても会社の経営が厳しくてあげられないこともあります。
給与・時給の高い派遣先を紹介してもらうなどして給与をあげてもらえるように交渉するなどの手段があります。
当然、最低賃金以下しか払ってもらえていない場合や残業代がきっちり支払われていない場合は別です。ちゃんと支給してもらいましょう。
もらえるはずのものがちゃんともらえているかどうかは雇用契約書などを見て確かめてみましょう。
交通費がもらえるはずなのにもらえていなかったり、社会保険に入れるはずなのに入れてもらってないというケースもあり得ます。
契約書の内容や法律のことなどわからない場合は労基などに相談してみましょう。
辞めるなら:派遣先に転籍
今いる派遣会社が原因で辞めたいときは、難しいですが派遣先に転籍という手段もあります。
派遣会社の中には有料職業紹介の許認可を行政から得ているところもあります。
派遣先企業が派遣社員を自社の正社員として雇用したいとなったとき、
- 長期的な取引を考えて円滑に話を進めたい
- できれば紹介料金を転籍先会社に対して請求したい
- などの目的のために得ていることが多いです。
会社同士の契約の際にも、転籍を求める場合は一方的な引き抜きをしないで有料職業紹介として紹介する、という内容を契約書に記載している場合もあります。
なので、見込みがあるなら担当の営業の方に転籍したいと相談と良いかもしれません。
辞めるなら:転職
おそらく最も現実的だとは思います。退職・契約解除する前に転職先を決めるのが一番良いと言われています。(私は辞めてから探しましたが……。)
辞めてから探すとなると、収入がありません当然、貯金だけで生活することになるので早く仕事を決めばければなりません。
その焦りから余裕をもって転職活動ができず、早く決めてしまわなければという思いであまり良くない会社を選んでしまいがちだからです。
私の場合はやめる前に転職サイトやエージェントに登録して求人を探したり応募したり、履歴書をちょこちょこ書いていました。実質の最終出社日からたまっていた有休を消化し、その期間で面接を進めたので、無職の期間が1週間ほどで済みました。
「派遣だから有休なんてとらせてもらえない」「フルタイムじゃないからそもそも有休なんてない……」という方もいるかもしれませんが、そもそも派遣でもフルタイムでなくても有休発生しますし、取得しても大丈夫なものです。
もし有休が付与される期間と条件を満たしていても会社から「有休はない」と言われた場合は法令違反なので労基などに相談してみましょう。
「派遣だと就職先がない」「結局また別の派遣会社に移るだけ……」って思っていらっしゃる方も多いかもしれません。
同じ派遣でも、次は優良派遣事業者の認定を受けた企業や、無期雇用派遣を行っている企業で就業を考えるのもよいでしょう。
優良派遣事業者とは厚生労働省が優良だと認めた派遣会社です。厚生労働省によると
法令を遵守しているだけでなく、派遣社員のキャリア形成支援やより良い労働環境の確保、派遣先でのトラブル予防など、派遣社員と派遣先の双方に安心できるサービスを提供できているかどうかについて、一定の基準を満たした派遣事業者を「優良派遣事業者」として認定します。
制度概要 – 優良派遣事業者認定制度 公式サイト – 厚生労働省委託事業 http://yuryohaken.info/system/guide/
という認定基準で定めたものです。ざっくり言うとホワイトな派遣会社ということですね。
私の勤めていた派遣会社もこの認定を受けていました。それもあって、業界の中ではトップクラスの離職率の低さでしたし、他社よりも制度や支援も手厚いことで有名でした。
だからと言って皆辞めないというわけでもなかったですし、人数も多かったので全くもめごとが起きなかったわけではありませんが、他社と比べてかなりマシだったことは事実です。
多くある派遣会社の中でもこの認定を受けられる企業は決して多くはないですが、パソナやメイテックなど、多くの派遣社員を募集し、雇用している企業が認定を受けていることが多いです。
派遣会社も数多くあるので、このような指標を基準にして選ぶとよいかもしれません。
次も派遣会社での就業を考えている場合はこの認定を受けている会社を探してみるとよいかもしれません。
無期雇用派遣とは、正社員として雇用し、派遣することです。なので、給与面での待遇や社会保険などはしっかりしていることが多いです。
また、長期間の派遣案件が多く、派遣単価も高いため、その分手厚いサポートや研修が受けられることが多いです。
高待遇な分、求められるスキルも少し上がりはしますが、一般的な派遣会社よりも給与面、労働環境面での待遇は良いので少しでも良い派遣会社に移りたい場合はこのような会社を選んでみるのもよいでしょう。
まとめ
ブラックな派遣会社は少なくないのでもしそんな会社にあたってしまった場合は辞めることも大切ですが、辞める前に働く環境をよくするような行動をすることも大切です。
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