適性検査、対策はどうすれば!? 嘘は統計的にバレる!? 周りと差をつけるには!?

2019年5月2日

就職・転職活動で、自分をよく見せたり、本当の自分を偽ろうとしたことがある人は少なくないと思います。面接官相手ならうまく騙せるものなのかもしれませんが、SPIなどの適性検査や性格検査相手ではどうでしょうか。そもそもSPIなどの適性検査に対策はあるのでしょうか。

あなたの回答が信用できるかどうかわかってしまう!? 

SPIなどの性格・適性検査では、パートがいくつかの種類に分けられて、かなりの数の質問があり、正反対の意味の質問がいくつも出てくるときがあります。例えば「1,人前で話すことを避ける」「2,多くの人の前で話すことが得意だ」という質問文。このような質問文には要注意です。

1,の質問文は“人前で話すのは苦手”。意味の質問文。2,の質問文は“人前で話すのが得意”という意味の質問文。もし両方の質問文で【良くあてはまる】を選択してしまうと、“人前で話すのは苦手”、“人前で話すのが得意”の両方に良くあてはまるという矛盾が生まれてしまいます。その結果、矛盾するような回答をする「信頼性の低い回答」として判定されてしまうことがあるのです。

「そんな回答はしない」と考える方も多くいらっしゃるとは思いますが、実際にはそういう方も少なからずいます。適性検査の中には、このような紛らわしい質問文が巧妙に、しかも何十問、何百問もの質問の中にあるので、適性検査を騙すことは結構難しいのです。

ちなみに、このような方法を用いて適性検査の回答信頼度を計測する手法を【クロンバックαの信頼係数】といいます。統計の話ですが、興味がある人は検索してみるといいかもしれませんね。

また、自己分析がうまくいっていない方は、回答のときに迷ってしまった結果、上記のような矛盾した回答をしてしまうこともあります。このような場合も信頼性の低い結果として扱われてしまうので、適性検査をする前に、しっかりと自己分析をしましょう。

また、「夢を見たことがない」などの変わった質問文のケースもあります。夢(寝てる間に見る《夢》なのか、将来に思い描く《夢》両方とも)を見たことがない人はかなり少ないので、「夢を見たことがない」という質問に【良くあてはまる】と回答する人は、誠実な態度で回答していないと判断する場合があります。

このような質問文を巧妙に混ぜることで、適性以外に就活生が誠実に回答しているかどうかを検査することもできてしまうのです。焦らず、正直に答えれば問題ないので、事前にしっかりと準備しましょう。

わざとじゃないけど、自己分析などがうまくできておらず、適性・性格検査の回答にブレがあった人も「信頼性のない回答をしている人」と判断されかねないので、適性検査を受ける前に自己分析は怠らないようにしましょう。

SPIなどの適性検査は問題数が多く、それぞれの質問項目でどんな回答をしていたか忘れがちです。どんな質問があっても、一貫性がある回答を心がけるようにしましょう。

面接で会ったときの感じが適性検査の結果と違う!?

「適性検査の結果ではいい感じの人。でもいざ面接で会ってみたら全然違った……」なんてなってしまったら当然採用されにくくなってしまいます……。そうなるとあえて適性検査で嘘をつく必要はないですよね……。

仮に面接でも適性検査でも嘘を突き通せたところで、もし適性があっていないのなら、入社してから苦労してしまうことになってしまいます。やはり適性検査を出し抜こうとするのはやめたほうがよさそうです。

適性検査で落ちたくなければ自己分析を!

以上のことから、適性検査をだまそうとすると、相当うまく回答しない限り見抜かれてしまいます。適性検査で自分をよく見せようとするよりも、無難に素の自分に基づいて一貫性のある回答を心がけるようにしましょう。

「嘘でも一貫性があると思わせられる回答をすればよいのでは?」と考える人も中に入るかもしれませんが、どの質問項目が、どのような意図で、どのような集計項目で集計され、分析するのか細かく明かされていない適性検査もあります。そのような状態で一貫性のある結果を導き出したり、嘘をついて特定の結果になるように狙うのは非常に困難です。

やはり、どのような質問が来ても大丈夫なように自己分析をしっかりしたうえで適性検査に臨むのが最も良い適性検査の攻略方法なのかもしれませんね。